「釣って食べて学んで!大学生の社会科見学」学生体験レポート

お茶の水女子大学、慶應義塾大学SFCなどの学生たちによる「大学生の社会科見学」を受け入れました。海釣りGO@田子漁港 » PORTE-IZでの食体験 » 西伊豆まちおこしディスカッション、の流れで西伊豆町を釣って食べて学んでいただく1日でした。この記事はそんな学生さんたちの体験レポートです。
※今回のような特別な旅メニューも受け付けますのでお問い合わせよりご相談ください。

「どこか素敵な場所へ行きたい」「心をまっさらにしたい」——。そんな風に思っている皆さん、次の旅先はもう決まりましたか? もし、まだ迷っているなら、豊かな自然に出会える静岡県の西伊豆町がおすすめです。

「海は好きだけど、釣りは難しそう…」「子ども連れでも楽しめるかな?」なんて心配はご無用! 今回、初めて釣り竿を握る初心者から経験者まで、大学生が、話題のアプリ「海釣りGO」を使って、キラキラ光る海での釣りに挑戦。魚との駆け引きに一喜一憂し、地元の人々の温かさに触れ、自分たちで釣った新鮮な魚を味わう…。そんな、日常ではなかなかできない、五感をフルに使う特別な体験をしてきました。

この記事では、私たち大学生のリアルな声を通して、西伊豆の魅力と、そこで得られた感動や発見をお届けします。読み終わる頃には、きっとあなたも大切な人を誘って西伊豆へ行きたくなっているはず!

目次

最先端の海釣り⁉ 大学生の海釣りGO初体験

「海釣りGO」は、レジャーとしての海釣りを存続させるために作られた、西伊豆町の画期的なサービスです。
釣り場と駐車場の予約・利用をアプリで管理することで、釣り人を責任ある漁港利用者として位置付け、適切なルールと利用料金で、地域との調和を大切にした持続可能な釣りを提供します。

今回は、海釣りGOを利用して、大学生が慣れない釣りに挑戦してみました!

西伊豆で感じた、海と人のやさしさ

西伊豆に到着して、まずは漁港での釣り体験からスタートしました。漁港に着くと、スタッフの皆さんが笑顔で手を振って出迎えてくださり、その温かさに一気に心が和みました。

釣り竿の使い方や餌の付け方を丁寧にレクチャーしてもらい、いざ釣り開始!西伊豆の海は本当に美しく、透明度が高くて、水中を泳ぐ魚たちがはっきりと見えるほど。魚の姿は見えているのに、なかなか餌に食いついてくれず、スポットを変えたり、餌の付け方を工夫したりしながら試行錯誤。

すると、餌の付け方を変えてからわずか数分後、小さな魚がヒット!夢中でリールを巻いて、ついに一匹目を釣り上げることができました。釣れた喜びはもちろん、友人やスタッフの方々が一緒に喜んでくれたのが、何より嬉しかったです。その後もコツを掴んだのか、合計4匹を釣り上げることができました!

釣りって、場所選びや餌の付け方など、ちょっとした工夫の積み重ねが結果に繋がるんですね。スタッフの方に伺ったところ、竿や餌、ルアーなど、もっともっと奥深い世界があるそうで…これはハマりそうな予感です(笑)。

西伊豆の美しい自然、穏やかな空気、そして人の温かさにすっかり魅了されました。次回はもっと大物を狙いに、また訪れたいと思います!

書いた人: 杉本あいり 初体験で4匹釣りました!

新たな釣り体験!

今回の釣りは、幼い頃に家族と釣り堀に行って以来の、初めての本格的な釣り体験でした。普段釣りをする機会がない私にとっては、釣り竿が重そう…初心者には難しそう…船酔いも心配…と不安もありましたが、西伊豆の綺麗な海と、明るく迎えてくださった地元の皆さんの笑顔を見た瞬間、気持ちがパッと明るくなり、「釣りって楽しそう!」と感じるようになりました。

釣り竿の持ち方やオキアミの付け方なども、周囲の方が丁寧に教えてくださったおかげで、少しずつコツを掴むことができました。

透き通った水面を泳ぐ魚たちを見ているだけでもワクワクしましたが、何より嬉しかったのは、人生で初めて自分で魚を釣れた瞬間の、「私にもできた!」という喜びは忘れられません。気づけば「もっと釣りたい」「いろんな魚を見てみたい」と夢中になっていました。

今回の体験を通じて、釣りは初心者でも楽しめる、誰にでも開かれた素敵なレジャーだと感じました。また、これまで私の中にあった「釣りは男性の趣味」というイメージもなくなり、女性でも気軽に始められることを実感しました。

海釣りには一般のお客さんと漁業関係者の間でトラブルが起こりがちだったこと、そのような問題を解消し海釣りを持続可能なレジャーにするために「海釣りGO」というアプリが開発されたことなど今回初めて知ったことがたくさんありました。

西伊豆町も大好きな場所になりました。ぜひまた釣りに挑戦したいし、西伊豆と海釣りGOのことを友人たちにもおすすめしたいです。

書いた人:中村おとは 最初は不安だったけど、釣りが大好きに!

魚さばき体験・釣った魚を調理! @絶景カフェPORTE-IZ

五感で味わう、西伊豆の食体験

魚を釣ったあとはPORTE-IZに移動して、魚捌き体験とご飯づくりの時間でした。

鱗を落としたり、炭火で魚を焼いたりと、普段の生活ではなかなか触れることのない調理工程を、実際に自分の手でやってみる機会はとても新鮮で、夢中になってしまいました。

市場の鮮魚コーナーで働く方の魚を捌く手さばきには、つい見とれてしまうほどの美しさがあって、「プロの技」というものを間近で感じました。見ているだけではわからなかった細かいコツも知ることができました。

さらに、自分たちが釣った魚をいただけたのも、特別な体験でした。魚を釣って、魚の鱗を落として、プロの魚捌きを見学して。魚を食べるまでの一連の流れを体験でき、魚という食材への見方がちょっと変わった気がします。

刺身とすりたての本わさびの組み合わせも印象的でした。私はわさびが苦手なのですが、市販のチューブでは味わえない爽やかな香りと辛さでわさびを美味しく味わうことができました。そして、すりたてのわさびを鮮度抜群の刺身と味わい、「自分たちで釣った魚を食べる」喜びが、体の中にじんわり広がりました。

食べることのありがたみ、そして食材への敬意を改めて感じることができた、貴重な時間でした。

書いた人:小川まほ 二重の意味で「新鮮」な食体験の虜に。

釣って、皆で調理することで新しい視点を発見

東京では味わえない、素朴で雄大な時間。海釣りを行ったあと、車を5分ほど走らせた先には、見晴らしの良いすてきな絶景カフェPORTE-IZさんにいきました。

私たちはそのカフェの中で昼食づくりを行い、人生ではじめての経験の鱗を落としをしました。少しかたくて、手が震えるけど、ひとつひとつ丁寧にご指導くださりました。普段魚をいただく時には、もうすでに調理されて、形が変わってしまっているから、あまりに“当たり前”になっていた食事のその多くにある営みの重みを感じました。

また、お魚には驚くほどたくさんの食べ方があることに気がつきました。焼く、煮る、干す、揚げる、刺身などたくさんの楽しみ方がありました。そんなふうに考えながら口にした手作りの昼食は、あたたかくて、心に沁みました。命をいただくこと、誰かと手を動かすこと、自分の知らない世界を知ること。お魚が、日常の当たり前を少しずつ溶かして、新しい視点を私にくれたような気がしました。

書いた人:森垣ほのか 釣って、皆で調理することで新しい視点を発見。

<大学生が聞いた>新しい挑戦を紡ぐ、西伊豆町の人々のお話

海釣りGOで釣りを体験した後は、PORTE-IZに移動し、西伊豆の海の幸を楽しみながら西伊豆の方々のお話を伺う機会に恵まれました。自分自身は、地元の漁師の真野さん、西伊豆町役場の松浦さんに特に色々とお話をしていただきました。

漁師と聞くと、とても気難しい方を想像しがちですが、真野さんはとても話しやすい方でした。自分が釣ったカサゴの唐揚げを食べるときも、「こんな小さい状態でカサゴを食べることはない。まだこの魚は大学生ぐらいの年だ。」などと冗談をおっしゃっていたのが記憶に残っています。

一方で、水揚げ量が減る中で、漁業の未来を見据え、前例にとらわれることなく柔軟に新しい漁業のあり方について考えている姿も印象的でした。移住者である海釣りGO社長の國村さんと協同し、新しく釣り場所を整備する、いけすを整備するなど、新しい風を取り込みつつも、地元の人たちに新しい取り組みへの理解を直接促すなど、地元の人たちとの橋渡しとして活躍されているのだなと感じました。

松浦さんには、訪問前から興味を持っていた地域通貨の取り組みについても伺うことができました。

地域通貨の取り組みはマイナンバーのポイント還元を地元のために最大限に生かそうとして始まった試みだといいます。印象的だったのは、安定志向が強いといわれる役場において、そのような前例のない取り組みに挑戦できるような土壌が整っていることでした。これは、西伊豆町でのふるさと納税の取り組みの際に多くの寄付金額を集められた経験から、職員たちがやればできるという感覚を持つようになっていき形作られたものだといいます。役場の職員たちの地元の本当にローカルな人たちとつながりつつも、一歩俯瞰的な視点でまちをポジティブに変えていこうという姿勢や働き方は、自分も目指したいなと感じています。お話をできる機会を作っていただき、ありがとうございました!

書いた人:名手こういちろう 「街づくり」という興味の中で考えたこと。

人のあたたかさを感じるまちづくり

西伊豆町の絶景カフェ「PORTE-IZ」で、自分たちで釣った魚を味わいながら、地元の田子漁協所長・真野さんと、西伊豆町役場の松浦さんから貴重なお話を伺いました。自分で釣った魚の美味しさももちろん印象的でしたが、それ以上に心に残ったのは、人口が少ないからこそ実現できる“人に寄り添ったまちづくり”の姿勢です。たとえば地域通貨の取り組みでは、すべてをアプリで完結させるのではなく、高齢者や子どもにはプリペイドカードを配布するなど、誰も取り残さない設計がされていました。こうした細やかな配慮は、町のあたたかさそのものだと感じました。

また松浦さんのお話には、「制度ではなく人を中心に考える」という、自治体職員としての覚悟と信頼が込められていました。部署をあえて固定せず、柔軟に人を入れ替えることで、適材適所を実現しているという点は、効率だけでなく人の成長ややりがいを大切にしている証だと思います。

私自身、自治体職員の方々と関わる機会があり、現場での試行錯誤や温度感を感じることが多いからこそ、松浦さんのような現場のリーダーの存在は大きな学びとなりました。西伊豆のまちづくりには、最新技術や制度以上に、「人を信じること」や「足並みをそろえること」の大切さが詰まっていて、これから地域と関わっていくうえでの大きなヒントをもらった気がしています。

書いた人:塩野あいな 西伊豆から、自治体のあり方のヒントを見出しました。

海、山、人・・・五感で感じた、西伊豆のリズム

1 海と山、そのあわいで耳を澄ます

西伊豆は、単なる「海山の町」ではなかった。

皆が食事の準備をしているあいだ、私は一人で集落裏の山道に分け入り、桜の絨毯を踏みしめました。名も知らぬ鳥の残響がかすかに揺れ、海と山が二つのメトロノームのように拍をずらしながら鼓膜を打つ——その〈揺らぎ〉こそが西伊豆のリズムだったのだと、あとになって気づいたのです。

2 「食べる」までの一本線

今回の流れは
釣る → 捌く → 焼く → 食べるというシンプルな一本道でした。
しかし、その間には無数の小径が絡み合い、一本線は豊かな「網」へとほどけていきました。漁網さながらに、人と海と山とが改めて結び直される時間でもありました。

山道を下る途中、あまりの入り組と感じたことのない気配。後で調べてみると、西伊豆は古来“海の道”の要衝で、江戸湾へ向かう北前船や御用船を導く灯明台が置かれていたそうです。さらに少し北の戸田は幕末、ロシア船ディアナ号の造船を助けた港でもあります。黒船騒動の陰で、西伊豆の船大工たちは世界史の片隅に名を刻みました。私たちの感動は、何百年も前から海と向き合ってきた人びとの営みの末端に触れただけ―そうずしりと胸を打ちます。

3 西伊豆の“静けさ資本”

皆川さんが書かれたように、この町では「音」と「匂い」が大きな資源です。観光地化された賑わいより、静けさそのものが贅沢になる時代がやって来る。海釣りGOの仕組みは、その静けさを壊さず人を迎えるインフラだと感じました。アプリで遊漁エリアと漁業エリアを可視化し、トラブルを未然に防ぐ——テクノロジーが自然と人間の緩衝材になる好例だと思います。

4 この町がくれた「余白」

就職活動、創作、起業——私たちは都会で“埋め続ける”作業に追われがちです。ところが西伊豆では、潮風が余計なものを剥ぎ取り、山道の陰影が思考に余白を穿ちました。その余白に差し込むのは、魚の銀鱗が弾く光、焚き火の橙、そして地元の方々のまっすぐなまなざしです。

何を作るかより、どこで誰と息を合わせるか。

海と山と人が、そんな素朴な命題を同時に手渡してくれました。

5 終わりに——“揺らぎ”を持ち帰って

汽笛も決済音もそうは鳴らぬ。かわりに、山から降りてくる風が耳をそっと撫でます。町を離れるとき、私の鞄には干物でも土産菓子でもなく、〈海と山がずらした拍子〉だけが静かに収まっていました。

東京の信号待ち、人混みのただ中で立ち尽くしたとき、その微かなリズムを呼び出す。そうすれば、西伊豆の海はいつでも胸の内側で静かに揺れてくれるはずです。

書いた人:豆腐 目に見える要素から、一歩踏み出して西伊豆を考察。

心のまま、西伊豆で感じたこと

西伊豆で過ごす、素朴で落ち着く時間

私は日本海側の出身で、どちらかというと濃くて暗い色の海を見慣れていました。だから、西伊豆で海の底が透けて見えているのを見たときは、思わず「すごい!」と声が出ました。
釣りをしていると、水の中の魚の動きまでよく見えたほどです。私がつけた餌に見向きもしない魚たちの様子まで、よく分かりました。

町の様子にも驚きがありました。道路沿いに洗濯物が干されている風景に出会ったのですが、それがとても自然で懐かしくて、最近あまり見かけなくなったなと感じました。観光地っぽい“映え”ではなく、地域の生活が見えることに、親しみを感じました。

西伊豆の「音」と「匂い」に気づく

友人たちと少し距離をとって歩いていたとき、周囲の静けさに気づきました。
聞こえるのは波の音や鳥の声くらい。車の音や人の話し声がほとんどなくて、久しぶりに頭の中がすっきりした気がしました。

風も印象的でした。海から吹いてくる潮風なのか、山から降りてきた空気なのか、どちらともいえないけれど、とにかく空気がきれいで気持ち良かったです。

価値観が少し変わったきっかけ

正直、旅行前は就職活動のことで頭がいっぱいでした。企業の知名度や条件を気にして、自分が何を大事にしたいのか、素直に考えられなくなっていたように思います。

でも西伊豆で出会った、地元で前向きに働く大人たちや、自然の中でのんびりと過ごした時間を通して、「こういう暮らしや働き方もありだな」と素直に思えるようになりました。

今回の旅をきっかけに、「将来、こんな場所で暮らす」という選択肢が、ちゃんと現実味を持って浮かんできました。

それくらい、自分にとって大きな気づきがあった滞在でした。

書いた人:皆川きょう 心のまま、西伊豆で感じたことを書きました。

西伊豆町に行こう!

西伊豆の透き通る海で感じた釣りの高揚感、自分たちの手で捌き、炭火で焼いて味わった魚の格別な美味しさ、そして何より心に残った地元の人々の温かさと未来への情熱——。西伊豆で過ごした時間は、私たち大学生にとって、単なる楽しい旅行に留まらず、自然の恵みへの感謝、人との繋がりの大切さ、そして日常を豊かにするヒントに気づく、かけがえのない機会となりました。

さあ、次はあなたの番です。日常から少し離れて、西伊豆の豊かな自然と人の温かさに触れてみませんか? きっと、忘れられない思い出と、明日への活力が生まれるはず。家族と、恋人と、友人と、最高の体験を探しに、西伊豆へ出かけましょう!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次