夏休みシーズンの後半、少し毛色の違うお問い合わせをいただきました。
「夏休みの研究テーマに海釣りGOを選びたい。」
村松さんは東京在住の中学3年生。夏休みの宿題に「興味のある職業についてインタビューをする」という課題があり、テーマを海釣りGOにしたいとのこと。起業や経営に興味がありテレビ放映をみて理念に共感し連絡したとのことでした。
今どきの中学3年生はしっかりしているなと思い、かつ学校の課題も実社会とのつながりを大事にしていて好印象。どうせなら釣り場でインタビューしてみませんか、とお話したところ、単身で東京から西伊豆まで来てくれました。待ち合わせは仁科漁港。北側堤防で釣りながらのインタビューでした。

村松さんは普段は東京近辺でハゼ釣りなどをしているとのこと。ファーストフィッシュはアカハタ。
村松さんは東京で釣りを楽しみつつもゴミやトラブルの問題を身近に感じ、釣りにまつわる環境に課題感を持つようになったとのこと。社会課題の解決方法としての海釣りGOがどういった経緯で出来上がったのか、維持運営にはどういった工夫が必要なのか、といった点をインタビューいただきました。田子漁港の釣り禁止から海釣りGOが誕生するまで、その後海釣りGO仁科漁港スタートまでをお話しました。また、仁科漁港の責任者も合流し、漁協の立場を踏まえた意見交換も行うことができました。

漁港責任者も合流。夕日をバックに釣り糸を垂れながら漁村の未来を語らいます。
インタビューの傍ら、釣りも捗ります。夕方はメジナの活性が高まり、入れ食い状態に。これまでのメジナ釣りの経験がほとんどない村松さんもオキアミ1本掛けでどんどん釣り上げます。実は仁科漁港は、船で磯に渡る沖渡し釣りのメッカです。特に秋から冬にかけては全国からメジナ釣りの猛者が集まります。今回の釣り場開放では、門扉があり漁港関係者以外立ち入り禁止であった仁科漁港北側堤防がオープンし、地続きで足場の良い堤防に居ながらも西伊豆ならではの本格的な磯釣りを楽しむことができるようになりました。足下にオキアミを落とすだけで初心者でも大きな魚を狙うことができます。


2時間程度で釣れたメジナ達。尾長グレも混じります。村松さんは自前のアジングロッドにオキアミを付けてのお手軽磯釣り。
あっという間に釣り時間も終了し、釣った魚とお土産の干物(山田委員長ありがとうございました!)を持っての帰路。車中では、そもそもスタートアップという組織がどのようなものかもお伝えしました。学校教育では各科目に分かれた知識は学べるのですが、社会がどういった仕組みで動いていて法人格の組織に求められる要素は何なのか、世の中の仕組みそのものを網羅的に教わる機会がないのが実情です。
かつての日本のように、企業に一度勤めたら終身雇用で最後まで頑張れた時代ならばまだしも、これからは個人が自己判断でどの道に進むべきかを決断していかないといけません。起業のリアルをお伝えすることで、村松さんがこれから将来に向けての進路選択にまたひとつ視点を加えることが出来たと思います。
村松さん、応援しています。西伊豆までお越しいただきありがとうございました!またお会いしましょう!

後日譚。釣り上げたメジナは、村松さんが腕を振るって美味しい料理になったとのことでした。
「刺し身、ムニエル、アラ汁にしたんですけど、程よく脂がのっていて美味しかったです!」